●商人とは金を払ってくれる人間が客だ
こんにちは。経営ドクターの島村信仁です。
来週の1月28日(月)の心学商売繁盛塾は読書会を行います。
その本は大倉喜八郎に関する本なんですが、大倉喜八郎の生き方を通して見ると、この言葉をどんな場面でも貫いた商売人だなあと思わずにはいられません。
その言葉は、【商人は金を払ってくれる人間が客だ。】です。
どんな場面でも一貫してこの考え方を崩さない。
お客様がどこに所属していようが、お客様同士が敵対関係だろうが関係ない。
お金を払えば売る。
商人は色々な人間と付き合うという中庸を大事にしないといけないということを思います。
例えば、乾物屋から鉄砲商人になった時。
江戸時代の幕府派と倒幕派双方に鉄砲を売っていたんですよ。
幕府派から「お前は倒幕派に鉄砲を売っていて、こちらには鉄砲を売らないそうじゃないか」と屋敷に連れられて首に刀を当てられながら問われた場面。
返答次第ではこの場で殺すと言われていた時です。
その時に大倉喜八郎が言った言葉。
「商人に賊軍、官軍の区別は関係ありません。そもそもどちらが賊軍かわかりません。こちらに来ればあちらが賊だとおっしゃり、あちらに行けばこちらが賊だとおっしゃる。私にはお客様があるだけでございます。お客様とはキチンと現金で買っていただける方のことであります。現金さえお支払いいただければこちらにも鉄砲をお売りいたします。ところが、こちら様は、先ごろ納めて頂いた鉄砲の代金を待てとおっしゃったまま今もってお支払い頂いておりません。
私は、横浜に参りまして外国商人から鉄砲を買って参ります。ですから、この鉄砲を売りまして現金を頂かないことには商売にならないのであります。それ故に、こちら様からご注文があってもお断りせざるを得ないのであります。あちら様は現金を頂いているのでお売りしているまででございます。他意はございません。
もし、現金でお支払いいただけるならいくらでもご注文願います。快くお売り申し上げます。それが商人であります。重ねて申し上げます。私は商人であります。商人は商売が命で、相手はお客様しかございません。現金で品物を買っていただけるのがお客様で、現金をお支払いいただけないのはお客様ではございません。それで自分たちには鉄砲を売らないのは不埒だ、けしからんと申されましてもさっぱり合点がいきません」
(怪物商人 大倉喜八郎伝 PHP研究所 より引用)
幕府の総大将は「お前のいうことは一理ある。支払っていない者の名前を申せ」と言い調べたところ大倉喜八郎のいう通りでした。
総大将は滞納していた分のお金も支払うから新しく鉄砲を追加注文します。我々が勝てばその後も大倉喜八郎を重宝すると言ってくれていましたが、歴史はそうはなりませんでしたが。。。
そして大倉喜八郎が年を重ねた時も同じ考えで商いをしています。
広大な清国で商いをしたいと考えていた大倉喜八郎。
内乱や日清戦争に負けて弱体化していた清国を倒そうとする革命派の孫文を陰から支えて資金含めて色々と援助していた時もそうでした。
孫文を支援していることは一切他言しないで欲しいと。
その時に大倉喜八郎が言った言葉。
「自分は商人だ。商人とは金を払ってくれる人間が客だ。だから色々な人間と付き合う。孫文殿1人というわけにはいかない」と言ったのです。
(怪物商人 大倉喜八郎伝 PHP研究所 より引用)
中国の広大な大陸に進出して清朝に変わって主導権を握りそうな人と等距離で付き合う考えだったのでしょう。
この発想って今の私たち商人にも通じることですよね。
コンビニでレジに立っていた時のこと。
入り口から入ってきた時は買うか買わないかわからないから「いらっしゃいませ」と言う。
でも何も買わないで出て行く時に「ありがとうございます」は言わない。
(来店して頂き)ありがとうございますの意味合いなら言ってもいいんでしょうが、(お買い上げ頂き )ありがとうございます、のありがとうございますではないんですよ。
この()の中が省かれてしまっているからわかりにくいですが。
私の仕事でいうと以前講演の依頼を多くしてくれる会社がありましたが、お金の支払いが遅く、手形でと言われたこともあります。
私は、交通費を立て替えており、チケットのない電車代、バス代、タクシー代、駐車場代、宿泊費など積もり積もると結構な額になります。
多く依頼してくれるから良かれと思って立て替えてでもやっていましたが、こちら側がやはりキツくなりましたから(>_<)
みなさんの商売でも人間関係があって、ツケでとか後で支払うからって言われるとなかなか断りにくかったりあるかもしれませんが、その辺りはこの大倉喜八郎の言葉を思い出してそれぞれどう決断するか決めると良いのではないでしょうか。
こんな大倉喜八郎の本を通して皆で勉強する心学商売繁盛塾は1月28日(月)に行います。 一緒に商売の勉強しましょう。
こんにちは。経営ドクターの島村信仁です。
来週の1月28日(月)の心学商売繁盛塾は読書会を行います。
その本は大倉喜八郎に関する本なんですが、大倉喜八郎の生き方を通して見ると、この言葉をどんな場面でも貫いた商売人だなあと思わずにはいられません。
その言葉は、【商人は金を払ってくれる人間が客だ。】です。
どんな場面でも一貫してこの考え方を崩さない。
お客様がどこに所属していようが、お客様同士が敵対関係だろうが関係ない。
お金を払えば売る。
商人は色々な人間と付き合うという中庸を大事にしないといけないということを思います。
例えば、乾物屋から鉄砲商人になった時。
江戸時代の幕府派と倒幕派双方に鉄砲を売っていたんですよ。
幕府派から「お前は倒幕派に鉄砲を売っていて、こちらには鉄砲を売らないそうじゃないか」と屋敷に連れられて首に刀を当てられながら問われた場面。
返答次第ではこの場で殺すと言われていた時です。
その時に大倉喜八郎が言った言葉。
「商人に賊軍、官軍の区別は関係ありません。そもそもどちらが賊軍かわかりません。こちらに来ればあちらが賊だとおっしゃり、あちらに行けばこちらが賊だとおっしゃる。私にはお客様があるだけでございます。お客様とはキチンと現金で買っていただける方のことであります。現金さえお支払いいただければこちらにも鉄砲をお売りいたします。ところが、こちら様は、先ごろ納めて頂いた鉄砲の代金を待てとおっしゃったまま今もってお支払い頂いておりません。
私は、横浜に参りまして外国商人から鉄砲を買って参ります。ですから、この鉄砲を売りまして現金を頂かないことには商売にならないのであります。それ故に、こちら様からご注文があってもお断りせざるを得ないのであります。あちら様は現金を頂いているのでお売りしているまででございます。他意はございません。
もし、現金でお支払いいただけるならいくらでもご注文願います。快くお売り申し上げます。それが商人であります。重ねて申し上げます。私は商人であります。商人は商売が命で、相手はお客様しかございません。現金で品物を買っていただけるのがお客様で、現金をお支払いいただけないのはお客様ではございません。それで自分たちには鉄砲を売らないのは不埒だ、けしからんと申されましてもさっぱり合点がいきません」
(怪物商人 大倉喜八郎伝 PHP研究所 より引用)
幕府の総大将は「お前のいうことは一理ある。支払っていない者の名前を申せ」と言い調べたところ大倉喜八郎のいう通りでした。
総大将は滞納していた分のお金も支払うから新しく鉄砲を追加注文します。我々が勝てばその後も大倉喜八郎を重宝すると言ってくれていましたが、歴史はそうはなりませんでしたが。。。
そして大倉喜八郎が年を重ねた時も同じ考えで商いをしています。
広大な清国で商いをしたいと考えていた大倉喜八郎。
内乱や日清戦争に負けて弱体化していた清国を倒そうとする革命派の孫文を陰から支えて資金含めて色々と援助していた時もそうでした。
孫文を支援していることは一切他言しないで欲しいと。
その時に大倉喜八郎が言った言葉。
「自分は商人だ。商人とは金を払ってくれる人間が客だ。だから色々な人間と付き合う。孫文殿1人というわけにはいかない」と言ったのです。
(怪物商人 大倉喜八郎伝 PHP研究所 より引用)
中国の広大な大陸に進出して清朝に変わって主導権を握りそうな人と等距離で付き合う考えだったのでしょう。
この発想って今の私たち商人にも通じることですよね。
コンビニでレジに立っていた時のこと。
入り口から入ってきた時は買うか買わないかわからないから「いらっしゃいませ」と言う。
でも何も買わないで出て行く時に「ありがとうございます」は言わない。
(来店して頂き)ありがとうございますの意味合いなら言ってもいいんでしょうが、(お買い上げ頂き )ありがとうございます、のありがとうございますではないんですよ。
この()の中が省かれてしまっているからわかりにくいですが。
私の仕事でいうと以前講演の依頼を多くしてくれる会社がありましたが、お金の支払いが遅く、手形でと言われたこともあります。
私は、交通費を立て替えており、チケットのない電車代、バス代、タクシー代、駐車場代、宿泊費など積もり積もると結構な額になります。
多く依頼してくれるから良かれと思って立て替えてでもやっていましたが、こちら側がやはりキツくなりましたから(>_<)
みなさんの商売でも人間関係があって、ツケでとか後で支払うからって言われるとなかなか断りにくかったりあるかもしれませんが、その辺りはこの大倉喜八郎の言葉を思い出してそれぞれどう決断するか決めると良いのではないでしょうか。
こんな大倉喜八郎の本を通して皆で勉強する心学商売繁盛塾は1月28日(月)に行います。 一緒に商売の勉強しましょう。
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