● 三方一両損に見る和の考え方



こんばんは。島村信仁です。


私は昨年から落語を聴く機会が増えました。


実際に独演会にも行きましたし、生で落語を聴くと面白いんですよ。


涙あり笑いありで感情が本当に揺さぶられます。


その落語の中に「三方一両損」という話があります。

こういう話です。

三方一両損


次のような落語です。

左官の金太郎(きんたろう)が、書きつけとハンコと3両が入った財布を拾います。

落とし主は竪大工町(たてだいくちょう)の大工・吉五郎(きちごろう)と分かったので、届けに行きました。

ところが吉五郎は「書きつけとハンコはもらうが、江戸っ子は一度落とした金は受け取らないものなので、金は持っていけ」と言います。

金太郎も「金が欲しくて届けにきたのではない」と言ってけんかになります。

吉五郎の大家があいだに入りますが、吉五郎が言うことを聞かないので、大岡越前守(おおおかえちぜんのかみ)に訴え出ます。

金太郎からこの話を聞いた金太郎の大家も、他の大家に先を越されてはならないと越前守に訴え出ます。

越前守は金太郎と吉五郎のさっぱりとした江戸っ子かたぎに感心し、3両に1両を足して4両とし、2人にほうびとして2両ずつ渡します。

そして「ふたりとも3両手に入れることができるところを、2両になったのだから1両ずつの損、越前も1両出したから1両の損。

これを三方一両損と申す」と述べて、見事にけんかを解決しました。

注釈:落語は演者の演出によって固有名詞やあらすじなどに違いがあることがあります。


三方一両損②


みんなが損をしているけれども納得してしまう。

日本人ってこういうみんなで和を尊ぶ感覚を持っていると思うのです。

昔の日本人は、損得の物差しではなくて、和や公という物差しで考えて行動していたと思わせられるのです。

今の日本人は、損か得か。

人付き合いも自分にとって得でなければ付き合わない。損になる人とは縁を切る。

こういう人がいますが、そんな主観的なことで人との付き合いを決められないですよ。


商いをする上で損得で物事を判断するのではなく・・・

公、和を中心に考えるようにしてみるとよいのではないでしょうか?



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