● WBC山田選手の打球キャッチに見る粋と野暮



こんにちは。島村信仁です。



侍ジャパンのWBCの試合が2試合終わりました。



初戦のキューバ戦、昨日のオーストラリア戦と2連勝。幸先の良い出足で2次ラウンド進出はほぼ確定という状況になりました。


ただ、初戦のキューバ戦でヤクルトの山田選手がホームランになるかならないか?ギリギリの打球をグラブで取った少年に対して色々とネット上で騒ぎになっています。


打球キャッチ



打球をグラブでキャッチした観客はどうやら中学生らしいです。


まあ、色々な意見を見ましたが、大半は批判ばかり。


「グローブ持ってくるな」「つまみだせ」「クソガキ」などなど・・・


酷いのになるとネットで少年の顔写真を掲載したものを平気であげている。


面白おかしく少年の顔を修正したり・・・まあ、ひどいものですよ。


本人だって、悪気があってボールを取ったわけではないですよね?


WBCにグローブ持って観戦に来るくらい純粋に野球が好きなんじゃないんですか?


野球嫌いだったら観に来ないですよ。興味ないものは観ないですから。


自分の目の前にボールが飛んできて、思わず取って、興奮して喜んでしまった。


子供ならよくあることじゃあないですか?


それを大の大人が、本名も身分も何も明かさないネットの安全な場所からひたすら攻撃する。


完全に「野暮」な人間ですよね?(笑)


まあ、粋か野暮かで「野暮」って言ってしまった段階で私も野暮ですが(笑)


少年がボールをキャッチしたように大人も少年の心をキャッチしてあげたらいいんじゃないですか?


批判ばっかりですよ。最近の日本人は。しかも安全な場所にいての卑怯な批判。


勝ち負けの二元論だけで考えているから、攻撃的になる。


勝敗だけじゃなくて、こういうこともあるんですよ。予想しないことが起きる。


どんなことでも、ようこそ、ようこそと受け入れる妙好人の素晴らしさを勉強したほうがいいんじゃないんですか?今の日本人は?と思ってしまうのです。


当の山田選手。このように話をしていると日刊スポーツにコメントが掲載されていました。


めちゃくちゃ粋じゃあないですか。


「僕は全然気にしていない。だから野球を嫌いにならず、またグラブを持って応援に来てほしい。これも何かの縁だし、将来プロ野球選手になって、一緒にあんなことがあったねと懐かしい話が出来るよう頑張ってほしい。僕も完璧な本塁打を打てるように頑張ります」と。


あれだけの勢いで飛んでくるボールを取ったんだから、野球のセンスありますよね?


普通、怖くて逃げますもの。それを考えたら、野球のセンスあるじゃあないですか。


江戸時代の日本人は、執着しないことが「粋」だったそうです。


今の私たちは、少年のボールを取ったことへの対応に見られるように執着しすぎなんじゃないですか?


商いでも人生でもうまくいかないことのほうが多くないですか?


予想しなかったことが起こりませんか?


一緒に働いていた社員にお金を盗られた・・・


人から騙されて大変な目にあった・・・


信用していた人から訴えられた・・・


大変なほうが多いんですよ。そういう、どん底や絶望感を経験するからこそ執着しない人間になれるのではないでしょうか?


完全には執着から離れるのは難しいですけどね(笑)


粋な人間として生きていきたいものです。あ、シャレではないですよ(笑)


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